確かそれはさわやかな朝だったとエジプトは記憶している。明るいお日様、ふかふかの雲。の笑顔もいつになくさわやかだった。
「ねえ、エジプト…。」
「…?」
「あいつら、殴っていいと思う?」
が指差した先にはトルコとギリシャ。例のごとく喧嘩とすら形容したくない、不毛な言い争い?というよりもつっかかりあい?をしている。
「あいっつら飽きずに毎日毎日なんだかんだといちゃもんつけあってはごちゃごちゃごちゃごちゃ…!ほんとは仲いーんじゃねえの!?まっいにち毎日ほんとによお…!!」
仲が良かったら一日5回も喧嘩はしないんじゃないだろうか、の喋り方が怖い、それからこれからますます騒々しくなるだろう、という三つのことをし考えて、エジプトは少し笑った。あきらめと、あきれと、それからこっそり、親しみのこもった優しい笑み。
「あーあーあー!あんたらうっるさい!」
どかん!と音が付くような勢いでがトルコとギリシャの間に割って入った。その時しっかり、スリッパで二人の頭を叩くのを忘れない。いい音がしたな、とエジプトは少し感心する。ふたりはそろって頭を抱えて蹲っていて、ああやっぱり仲がいいんだろうか、と先ほどのの台詞を思い出してエジプトは首を捻る。
「…!!!」
「いっ…て!!何しやがるんでィばーろー!!」
「何しやがるんでィじゃねえよコノヤロー!あんたらうっさい!毎日うっさい!」
「今確実に一番うっさいのはお前がばーろーが!」
、…痛かった。」
「あー、・・・ねっ?ギリシャももうちょっと頑張ってこいつスルーしなさいようまい具合に…ね?」
「お前それ俺と扱い随分違うじゃねえかアアアア!」
「トルコには…これで十分…。」
「お前が答えるなギリシャアアアアアア!!!」
「まあその通りだ!」
「なんなんでィなんなんでィお前ら!俺をいじめて楽しいのい!」
「…そんな変な趣味はない…お前と違って。」
「私もない。」
「お前らあああああああああ!!!!」
ぷっ、と隙間に入り込んだ小さな笑い声に、三人が振り返る。エジプトが笑っている。なんだか新鮮な光景だ。三人とも思わず顔を見合わせた。その似た様な間抜けな顔にますますエジプトが笑っているなんて気づきもしない。
「仲がいいな。」
そのエジプトのひとことにますます騒々しくなるのだけどそれはまた今度。
two of a kind
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