町中がきらきらしてる。白い光だ。
夏の素敵な光。 噴水ももちろんきらきらしている。
水色の皮紐をした腕時計を見る。2時5分前。…そろそろかしら。空を見上げたら、眩しくって少し目が痛くなった。
新しく買った白いスカートの裾をなおす。レースのひらひらしたやつだ。少しかわいすぎるかなぁなんて思うけれど、今から来る子の可愛らしさを考えるとこれくらいまだまだどうってことな気がする。
あーあ、早く来ないかしら!
時計がもうすぐ2時を指す。
ー!」
「あっ、」
花柄のワンピース。きれいな髪と裾をひらひらさせてあの子がやってくる。
「ハンガリー!」
「ごめんなさい!待った?」
お花の髪留めがとても似合っている。
「平気、ちょっと早く来すぎた!」
白いスカート、可愛いね、ってハンガリーが笑う。そのワンピース素敵、ってほんとに心の底から言ったら、ハンガリーもにっこり笑った。
「じゃあ行こう!」
ハンガリーが笑う。夏の日差しにきらきらきらきら。
「オーストリアさんのプレゼント見つかるといいね!」
「もうっ、ったら!」
「げっへっへどうなんすかその辺。でもほんとオーストリアさんとハンガリーってお似合いだよねー」
「やだなあもうそんなこと言って!ふふ、はどうなの?」
「なっ、なっ、なにが!?なんもないなんもない!」
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