男はダオス、とに名乗った。
ここは、″地球″。
しかし地名であると告げられた、アーリィだとかアルヴァニスタだとかそんな地名は聞いたこともない。外国のものかとも考えたが、大陸の名もすべて聞き覚えがなかった。
もうどうしようもなくて、は正直に、ダオスに、どうも私が先ほどまでいた世界とはまるで違うのですが 、と自分でも馬鹿馬鹿しくなるようなことをごにょごにょと小さく述べた。
それにダオスは、ますます剣呑な表情になってを見つめたが、ふいと背を向けると、命が惜しければ動く な、という物騒な言葉だけ残して部屋から出ていってしまった。
そうして、座り込んだまま、身じろぎすらできないだけが部屋に残された。
世界が違う? (…んなアホな。)
自分の頭がおかしくなったのだろうか。そうでなければ、ダオスの頭がおかしいのだ。
しかし残念なことに彼はその格好を除いて至極まともに見えた。世界が違う、などというの言葉に対しての反応も、常識的に思われた。それに、彼にとって都合の悪い位置だったのだろうに、それにも関わらず雪の中倒 れていたを助けてくれたのだ。
…いいひと、なのだろうか。
そこまで考えては慌てて首を振る。
いいも悪いも、命が惜しければ。そのさっきの発言はあまりに物騒過ぎる。
(いくら相手が頭おかしい怪しい人間だからって、そこまで言うか?普通。)
やっぱり普通じゃない。 あああ、と頭を抱えたことではっときがつく。
「しまった!動いた!」
命がない!叫んだところでなにも起こらない。
(…本格的に壊れてる。)
ゆっくり慎重かつ丁寧に頭を抱え直して、はごろごろとのたうちまわった。
04.夢が夢なら
20070330/星の名前違ってたら教えてください…!!うろ覚えなんだけどそうだった気がする…