「ね、クラウド、連れて行って欲しいところがあるの、今じゃなくていいの、いつか!」
エアリスが楽しそうにわらった。
「…どこに?」
ほんの少し目を丸くして、でもなるべく平坦な声でクラウドは答える。そうした方が、自分らしい、気がするから。
「…古い古い都。
あのね、そこには番人がいるの。その都は星の光の色をした水の町
でね、そこをずっと守っているの。たったひとりで。
私、いつか会いに行くの。」
エアリスがどこか夢見るみたくわらう。
ちいさなころのお伽話かなにかだろうか。
クラウドはほほえましい心地になって思わずくすりと笑ってしまった。
「どこにあるんだ?」
「連れてってくれるの!」
エアリスが目を輝かせる。 自分が頼んだんだろう、そう言ったら彼女はむっと顔をしかめた。けれどそれは長くは続かなくて、また笑顔になる。
「もちろん」
だからクラウドはわらった。
ありがと、クラウド!」
デート5回追加ね!とエアリスがわらう。
(5回追加、ねぇ。)
これで合計何回だっけ、ぼんやり考えて、クラウドは頭を掻いた。
ゆびきり
20070330